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Reiko News



 ■ママのひとりごと 2007年10月20日号


「父」

 終らない夏のような気がした、そんな暑さもどこへやら。
気がつくと花屋の店先にはコスモスがゆれウインドウには竜胆や桔梗が飾られている。

 風はひんやりしてセーターが恋しくなる。
釣瓶落としに日は暮れて、はて今なにどき?と時計を見てしまう。
そんなある日父の具合が悪くなった。なにしろ91歳である。
入院して寝ている姿を見ると、干物のような姿にススキのような頭が乗っている。
ぷうぷうと小さな息をしている。
薄くなっている姿はほとんど神様に近い。

 じっと見ながら、よくぞこの年まで生きてくれたと感謝する。
新聞の物故欄を見ても父よりほとんど若い方だ。
そう考えると何があってもおめでたいかと思うけど・・・
実のところ父に何かあった時、私が耐えられるかどうか不安の真っ最中なんである。
この年まで父親が存在してしまったことは幸か不幸か?
父のいない日を思うと奈落の底を覗いた気分になる。

 なんだか自分が思ってきたほど強い女ではないのかも知れないと思って見たり。
はたまたがんばって百歳まで生きて欲しいと願ってみたり。
お優しい皆様、迷えるママを見捨てずに温かい笑顔をお見せくださいませ。  

麗子


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