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Reiko News



 ■ママのひとりごと 2008年4月25日号


グリル「いそむら」

 宮崎にいる親友は、八年前まで本通りで店をしていた。
年は同じだけど、私が前身のクラブに入店した時の先輩である。
まだ新人で右往左往していた私を、ある日食事に誘ってくれた。
ついていったらドイツ風の素敵なお店で、グリル「いそむら」と書いてあった。
そこでフィレミニヨンをご馳走になった。 30年前のことである。

 土曜日、私は雑用をしに店に出る。
先日小腹がすいたなぁ・・・と店を後に新地を歩いていたら、グリル「いそむら」の看板をみつけた。 
「えー、まだあったの?土曜日しているかな?」
そう思って30年前を思い出しながら二階へ上った。
中へ入るとクラシック音楽がゆったり流れている。
「お好きな席へどうぞ」とかわいらしい声でママさんらしき方が言う。 
かなりの老マダムである。
 
 花を散らした黒いベレー帽をちょこんとかぶり、素敵なショールを肩にかけている。
思い出のフィレミニヨンを注文した。昔なつかしいグリルの味に感動した。
それにしてもこのママさんの素敵さはどうだろう。
上品でかわいらしくて魅力あふれる真のマダムである。
聞くと御年85歳!!!店は40年の歴史があり、「主人は17歳年下ですの」と笑う。
毎日月曜日から土曜日まで、池田から電車で出てくると言う。
「負けた!」

 宮崎の友にその話をしたら、全然覚えていないという。
それはまだ私達が親友になる以前。 出会って間もない頃。 私が苦しかった頃。
人はほどこした情は忘れるが、受けた恩は忘れないものだ。
土曜日、行く店が増えた。

麗子


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