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おじいさんの古時計 ２
京阪電車には、京橋駅から守口市駅までノンストップの区間急行と言うのがある。
守口市駅にまだ急行が止まらなかった頃、寝屋川市までの人々は区間急行を多く使った。
名前はもりぐち（森口）だけど隣の門真に住んでいるややこしい？私も区間急行をよく使った。
「おじいさんの古時計」の歌を覚えたての娘はよほどこの歌が気に入ったのか、それとも覚えたことが嬉しかったのか、門真駅に着くまで、繰り返し繰り返し、ずっと歌っていた。
一番耳に残っている思い出の歌である。
 そしてこの歌のように父が亡くなった後、家に連れて帰ると、姪が父にプレゼントしてくれた花のセンサー時計が止まっていた。 びっくりするとともに不思議に思った。
壊れたのかしら？と指で動かすと動き始め、一年経った今も変わらず動き続けている。
世の中には本当に不思議なことがあるものだ。
けれど、大好きな不思議な歌のままに止まってくれたセンサー時計に感謝している。
父が止めたのか、それとも時計が悼んで見送ってくれたのか・・・
父の最後の時間を見守ったのは一番世話をかけたこの娘であった。
麗子
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